Debian セキュリティ勧告
DSA-2188-1 webkit -- 複数の脆弱性
- 報告日時:
- 2011-03-10
- 影響を受けるパッケージ:
- webkit
- 危険性:
- あり
- 参考セキュリティデータベース:
- Mitre の CVE 辞書: CVE-2010-1783, CVE-2010-2901, CVE-2010-4199, CVE-2010-4040, CVE-2010-4492, CVE-2010-4493, CVE-2010-4577, CVE-2010-4578, CVE-2010-0474, CVE-2011-0482, CVE-2011-0778.
- 詳細:
-
GTK+ の Web コンテンツエンジン WebKit に、複数の問題が発見されました。 The Common Vulnerabilities and Exposures project は以下の問題を認識して います。
- CVE-2010-1783
WebKit はテキストノードの動的変更を適切に処理しておらず、リモートの攻撃 者からの細工した HTML ドキュメントによる任意のコードの実行やサービス拒 否攻撃 (メモリ破壊やアプリケーションクラッシュ) が可能です。
- CVE-2010-2901
WebKit レンダリング実装に欠陥があり、攻撃方法は不詳ですが、メモリ破壊に よるサービス拒否攻撃や、その他の攻撃の影響があります。
- CVE-2010-4199
WebKit が SVG <use> エレメントの処理の際、型未指定の変数に対するキャス トを適切に行っていないため、リモートの攻撃者からの細工した SVG 文書によ るサービス拒否攻撃や、そのほかの攻撃を行えます。
- CVE-2010-4040
WebKit がアニメーション GIF を適切に処理していないため、リモートの攻撃者 からの細工した画像によるサービス拒否攻撃 (メモリ破壊) や、そのほかの攻撃 を行えます。
- CVE-2010-4492
WebKit にメモリの解放後利用の欠陥があり、リモートの攻撃者からの SVG アニ メーションを含む手法によるサービス拒否攻撃や、そのほかの攻撃を行えます。
- CVE-2010-4493
WebKit にメモリの解放後利用の欠陥があり、リモートの攻撃者からの マウスドラ ッグイベントを利用したサービス拒否攻撃や、そのほかの攻撃を行えます。
- CVE-2010-4577
WebKit の WebCore/css/CSSParser.cpp の CSSParser::parseFontFaceSrc 関数が Cascading Style Sheets (CSS) トークンシーケンスを適切に処理し ていないため、細工したローカルフォントによる 「タイプの混乱」を用いた 攻撃によりリモートの攻撃者がサービス拒否攻撃 (範囲外読み出し) を行え ます。
- CVE-2010-4578
WebKit がカーソル処理を適切に行っていないため、攻撃手法は不明ですが 「無効ポインタ」を発生されることによる、リモートの攻撃者からのサービス拒否 攻撃や、そのほかの攻撃を行えます。
- CVE-2011-0482
WebKit がアンカーの処理の際、型未指定の変数に対するキャストを適切に 行っていないため、リモートの攻撃者からの細工した HTML 文書によるサー ビス拒否攻撃や、そのほかの攻撃を行えます。
- CVE-2011-0778
WebKit がドラッグアンドドロップ操作を適切に制限していないため、攻撃手 法は不詳ですが、リモートの攻撃者からの同一オリジンポリシーの迂回が可 能です。
安定版 (stable) ディストリビューション (squeeze) では、これらの問題はバ ージョン 1.2.7-0+squeeze1 で修正されています。
テスト版 (wheezy) および不安定版 (unstable) ディストリビューションでは、 これらの問題はバージョン 1.2.7-1 で修正されています。
旧安定版 (lenny) では WebKit のセキュリティサポートは、前回を持って打ち 切られています。 旧安定版の現行の版は、上流で既にサポートされておらず、幾つかのセキュリ ティ問題が残っています。これらおよび将来のセキュリティ修正をバックポー トすることはここんなんで、旧安定版のセキュリティサポートを打ち切らざる を得ませんでした。
直ぐに webkit パッケージをアップグレードすることを勧めます。
- CVE-2010-1783